カテゴリ:ベルツリーの不動産コラム / 投稿日付:2026/05/10 12:49
旧居の「3,000万円特別控除」と新居の「住宅ローン控除」は併用できる?
住み替え時に知っておきたい重複適用の制限ルール
公開日: 2026年5月10日
住み替えを検討する際、「今の家が高く売れるなら特例で税金を抑えたい」「新しい家では住宅ローン控除を受けたい」と考えるのは自然なことです。しかし、これら2つの制度には、一定の期間内において「重複して適用できない」という制限が設けられています。
今回は、特にご質問の多い「旧居売却の数年後から新居の控除を受けられるか」という点を含め、制度の仕組みと注意点について詳しく解説します。
1.「同一年の入居と売却」における適用の制限
結論から申し上げますと、新居に入居した年と同じ年に、旧居の売却で「3,000万円特別控除」等の特例を受けた場合、その新居については住宅ローン控除を適用することができません。
制度が制限される期間の考え方
住宅ローン控除の要件には、新居に入居した年、およびその前後2年間(合計5年間)の期間において、旧居の売却に関する特定の特例(3,000万円控除など)を受けていないことが含まれています。そのため、以下のようなケースでは併用が認められません。
- 入居と売却が同一年: どちらか一方の制度しか選択できません。
- 入居から3年後に申請: 「入居した時点」で過去・現在の特例適用状況が判定されるため、後から遡って適用をスタートさせることはできません。
2.併用が可能となる例外的なケース
一方で、時期をずらした買い替えであれば、両方の制度を順番に利用することが可能です。ポイントは「入居年」と「売却年」が重ならないことです。
適用の可能性があるタイミング
例えば、先に旧居を売却して3,000万円控除を適用し、その適用を受けた年から数えて3年経過した「後」に、別の住宅を購入して入居する場合などが挙げられます。この場合、新居への入居年と旧居の売却年(特例適用年)が重複制限の期間から外れるため、新たに住宅ローン控除の適用を検討することができます。
3.どちらの制度を選ぶべきか。判断のための視点
住み替えの状況によっては、どちらか一方を選択しなければならない場面があります。その際の判断基準は、それぞれの軽減効果の総額を比較することにあります。
- 売却益が大きく、発生する税額が高い場合: 3,000万円特別控除を優先することで、目先の大きな納税を回避できるメリットがあります。
- 借入額が大きく、控除期間が長い場合: 住宅ローン控除による10〜13年間の合計還付額の方が、結果として大きくなる可能性があります。
事前のシミュレーションが不可欠です
どちらが有利かは、売却益の額やローンの借入額、さらには所得税の納税額などによって大きく異なります。一度どちらかの制度で確定申告を行ってしまうと、後から修正することが難しいケースが大半です。必ず事前に全体の収支を確認しておく必要があります。
結びに:最適な出口戦略を共に考えます
住み替えは新しい生活への第一歩ですが、税務面での判断一つで、数年後の手残り資金に大きな差が出てしまいます。複雑な制度だからこそ、単体で考えるのではなく、売却と購入を一連の流れとして捉えることが大切です。
ベルツリーでは、独自のネットワークと専門的な知見を活かし、お客様の住み替えにおける税務上のシミュレーションから、最適なタイミングの提案までトータルでサポートしています。まずは現状の不安やご要望を、気軽にお聞かせください。
専門家への確認のお願い
本記事で紹介した税制特例の要件や期間設定は、2026年5月時点の税法に基づいた一般的な内容です。実際の適用可否については、お客様のご年収や家族構成、物件の性能区分などによって異なります。最終的な税務申告の判断については、必ず事前に管轄の税務署または税理士へご確認をお願いいたします。
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